がっしりした窓枠・ビルの中の灯・ケヤキ

薄暗い午後。
窓を少し開けて、
木の葉を揺らす風を
中に呼び込んでみる。

ペンキの剥げかけたベンチ・屋形船・影射す水面

高い所から。
たぶん川の上とかその辺です。
下が水とはいえ、柵に体重を掛けてはいけません。
服を着ていたら、思うようには泳げないのですから。

デニムスカート・路地の向こう・暖簾

暖簾の文字は「通りゃんせ」。
通り抜け出来ます、です。
行ってみればい〜さ〜。
向こう側は、きっと迷路さね。

レンガ積みのプラットホーム・駅名標の跡・ミセバヤ

廃駅です。
背景の寂寞とは相反して、
テンションが上がってます。
楽しいんでしょうね。

ポリ波板の屋根・コナラ・鉄の段板

崩れてますが、ピースサインです。
言葉で表すならば、

いえ〜ぇぃい。

という感じです。

ビニールテントの庇・ボウリング場・キンモクセイ

お店の入口の上にあるビニールの覆いの名前がよく判りません。
ビニールテントということでよろしいんでしょうか。
生まれてから今日まで、数え切れないほど見てきた物なのに。

ポンタの表情も苦悩に満ちています。
苦悩してるのかこれ？
どういう顔なんだか、こっちもさっぱりです。

浮き輪・重く濡れた砂浜・冷たくなった波

喜怒哀楽では言い表せない微妙な表情を模索。

晩夏の午後。
肌に秋を告げられ、海より還る。

納屋・格子窓・ポリバケツ

明るいところと暗いところ。
その対比みたいなもん。

窓の外に咲いているのはオミナエシですが、
そう見えないので題名に入れませんでした。

肌寒い夕風・揺れる電灯・錆びたトタン板

夏の終わりの、もう暑くはない黄昏。
憎らしかった陽射しが、
日を追うごとに遠ざかってゆきます。

太陽さん。
あと明日一日くらいなら、暑くても許すよ。